個人的おすすめなコーヒーフィルターの種類と違い、抽出方法
ハンドドリップでコーヒーを淹れてみたい!こだわってコーヒーを飲みたい!と思った時にまず浮かぶのはコーヒー豆、次にコーヒーフィルターではないでしょうか。ここでは個人的見解に基づいてコーヒーフィルターの種類と違い、そして初心者にもおすすめなコーヒーフィルターについて紹介していきます。
[目次]
- コーヒーフィルターの種類
- コーヒーフィルターごとの違いと特徴、メリットデメリット
- コーヒーフィルターを使わない抽出
- まとめ
コーヒーフィルターの種類
まずは大まかにコーヒーフィルターの種類を並べていきます。
●最も身近なペーパーフィルター
初心者の方がコーヒーフィルターと漠然と探す際に最も手に取りやすいフィルターがペーパーフィルターだと思います。
●使うたびに趣深い味が出るネルフィルター
次に紹介するのは布が素材のネルフィルター素材が布のため繰り返し使用が可能で使うたびに味が出てくるフィルターです。
●コーヒーの風味に影響のある金属フィルター
金属が素材の金属フィルター。コーヒーの風味を直で味わいことができるフィルター
●珍しさ抜群の焼き物フィルター
こちらはそのまま素材が焼き物で作られたフィルターです。このフィルターに関してはあまり歴史は長くはないもののおもしろい味がします。
コーヒーフィルターごとの違いと特徴、メリットデメリット
ここからは上にあげた4種類のフィルターについて具体的な違いと特徴をご紹介します。
●ペーパーフィルター
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紙で作られた『ペーパーフィルター』はたぶん最も多く使用されているコーヒーフィルターといっても過言ではないと思います。
ペーパーフィルターは1枚当たりの単価が2円~10円ほどと安く、1回ごとの使いきりで抽出後のコーヒーの処分が容易です。
また、形も台形型や円錐型、バスケット型など様々な形があるためそれぞれ試してみて自分に最も合う形を探す楽しさもあります。
しかし、ペーパーフィルターは素材が紙のため目が細かいためコーヒー豆の油分をしっかりと吸収します。そのため油分が少なくすっきりとした味わいになるのですが、個人的には油分を吸い取りすぎているためコーヒーの芯が損なわれてしまうと感じてしまいます。
《メリット》
- 1枚当たりの単価が安い
- 抽出後はフィルターごとそのまま処分できるため管理が楽
- コーヒー豆の油分をしっかりろ過するためライトな味わいになる
《デメリット》
- 1枚使用につき処分するため長い目で見るとフィルター代金がかかる
- 買いだめをしておかないと使いたいときに無くなることがある
- コーヒー豆の油分を余分にろ過してしまうためコーヒー豆の味や風味が損なわれてしまうことがある。
- 紙の味を感じてしまうこともある。
●ネルフィルター
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布で作られた『ネルフィルター』こちらは一般的にはあまり知られていないコーヒーフィルターなのですが、喫茶店などではこのネルフィルターが主流で使われています。
ネルフィルターは1枚当たりの単価は200円程度なのですがネルフィルター1枚でコーヒーを150回~200回またそれ以上の抽出が可能となるため1回当たりの単価は安く抑えることができます。
しかし使いまわしができる反面、抽出後にはコーヒー豆を処分し、ネルフィルターを湯煎してタッパーなどの容器に水を張ってその中に沈めて冷蔵庫に保管。再度使用する際は期間が開いた場合は使用する前にも湯煎して殺菌する。といった手間がかなりかかります。
しかしネルフィルターはペーパーフィルターよりも目は粗いためコーヒー豆の油分を必要以上に吸収せずにコーヒー豆自体のうまみを損なわず抽出できるといえます。ただし抽出に関してはかなりの技術が必要となるため美味しいコーヒーを飲むためにはかなりの練習が必要になります。私自身も時間があるときはネルフィルターでハンドドリップをしています。
《メリット》
- 1回当たりの単価が安い
- 必要以上にコーヒー豆の油分を吸収しないため美味しいコーヒーになる
- 回数を重ねるたびに色が変わったり味がでてくる
《デメリット》
- 管理が面倒くさい
- ハンドドリップの抽出にかなりの技術が必要
- とにかく管理が面倒くさい
●金属フィルター
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金属で作られたコーヒーフィルター、こちらはネルフィルターとは異なり一度購入することで半永久的に使用することができるため1回当たりの単価はしっかり管理することでかなり安く済ませることが可能となります。
半永久的な利用ができる反面コーヒー抽出後の洗浄などの管理はほかのコーヒーフィルターよりも面倒がかかるといえます。
またペーパーフィルター、ネルフィルターと順にフィルターの目が粗くなると書きました金属製のフィルターはネルフィルターよりも目が粗くなるためコーヒー豆そのままの味や風味の抽出が可能です。「え、それなら金属がいいじゃん!」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが目が粗くコーヒー豆のほぼすべてが出るということはある程度い除いていたほうがおいしい雑味や渋みなどの成分もすべて抽出してしまうためおいしくないと感じてしまう方もいらっしゃると思います。
《メリット》
- しっかり管理すれば1回の購入で半永久的に使用することが可能
- コーヒー豆のもつ味や風味をすべて味わうことができる
- 1回当たりの単価が最も安くなる。
《デメリット》
- 使用後にしっかり洗浄、乾燥、保管の手間が必要
- 最初のころの抽出の際は金属の味やにおいがつくことがある
- コーヒー豆の雑味や渋みまで抽出されてしまうことがある
●焼き物フィルター
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こちらは最近注目されているコーヒーフィルターで焼き物、多くは有田焼で作られています。単に素材が焼き物であるというだけで基本的な利用方法は変わりません。
このコーヒーフィルターも金属フィルターと同じようにしっかり管理することで半永久的に利用できます。
目の粗さはネルフィルターよりは粗く、金属フィルターよりは細かいくらいという印象です。焼き物であるため抽出時の水の傾け方などはコツが必要となりますが、こればかりは慣れるしかないです。が、慣れてしまえばペーパーともネルとも金属ともちがうユニークな味がします。
ちなみにこの焼き物フィルターですが、コーヒーだけでなく酒類やお茶類、ひいてはミネラルウォーターにも使用することができ、それぞれの液体をサラサラにするような効果があります。
《メリット》
- 金属フィルター同様に1回の購入で半永久的に利用可能
- 焼き物フィルターにしか出せないユニークな風味と味
- コーヒーのみならず様々な液体に利用できるため用途が豊富
《デメリット》
- ネルフィルターよりは管理が楽だがそれでも毎回の洗浄や乾燥が大変
- 使えばわかりますが傾き次第で横からも浸透してきてしまうため水などを使用する際は注意が必要
コーヒーフィルターを使わない抽出
●コーヒープレス
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コーヒープレスは筒状の容器の中にコーヒー豆とお湯をいれ中央の金属フィルターを押し沈め抽出するものです。これ1つで完結し難しい技術などは一切必要ないためコーヒー初心者にもお勧めだといえます。
またドリップとプレスでは味が全く異なるためドリップに飽きてしまった方にも試してみることをお勧めします。
●サイフォン
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サイフォンを利用しての抽出です。こちらもプレスと似ており、蒸気圧を利用して抽出を行うため抽出時間さえ守れば味に差が出にくく、かつ抽出時も目で見て楽しめるというものです。
家にサイフォンがあるとインテリアとしても活躍しますね。
●パーコレーター
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キャンプ用品店などでも取り扱いがあるようにキャンプで使用する方も多いパーコレーターこれはお湯(コーヒー液)が中のパイプを伝って循環することで次第に濃いコーヒーになるといった抽出方法です。高温での抽出のため強い味わいになります。
●エスプレッソ(エキスプレス)
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大きなマシーンなどでの抽出のイメージのあるエスプレッソですがエスプレッソ用の器具も存在します。
エスプレッソは苦みが強いため好みが大きく分かれますが、本場イタリアでは1杯のエスプレッソに対してスプーン5~6杯またそれ以上の大量の砂糖を加えて飲むそうです。
●トルコ式コーヒー
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「ターキッシュコーヒー」とも呼ばれる中近東で飲用されるスタイル。銅または真鍮で作られたひしゃく型のイブリックを使って抽出をする。
ただこれは飲むときも粉はそのままであるため飲み進めるうちに渋みが増してしまう傾向があります。
●コーヒーメーカー
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言わずと知れた文明の利器。「コーヒーメーカー」一口にコーヒーメーカーといっても現在は様々な種類があります。2000~3000円程度のシンプルなものから豆を入れるだけで挽いて抽出までするものまでまた各メーカーごとにこだわりも深くドリップコーヒーとエスプレッソどちらも作れるなどなど…挙げればキリがありません。
また近いうちにコーヒーメーカーも記事にしたいと思います。参考までにいくつかのコーヒーメーカーのURLを記載しておきます。
まとめ
ここまでコーヒーの抽出方法や機器についてまとめました。私個人ではペーパーフィルター、ネルフィルター、焼き物フィルターを使用しておりハンドドリップではネルフィルターか焼き物フィルター、コーヒーメーカーを使用する際はペーパーフィルター、ネルフィルターというように使い分けを行っています。実際ネルフィルターは管理がかなり面倒で使い始めのころはあまりおいしいコーヒーを淹れることができないかもしれません。しかし練習して初めて美味しいコーヒーを淹れたときは感動ものです。
また、サイフォンなどの器械を購入し利用することでレパートリーも増えるため研究する楽しみも生まれます。
ぶっちゃけ文明の利器に頼るのが楽ですが…。
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